大地と人と大空は
昔はすごく近かった
物語はそう語る
でも人はビルをつくり
大地と大空を離した
それに気づかない人間は
どんどん高く積み上げてく
僕は君に砂時計を
逆さまにしながらこう言った
砂が落ちるまで待っていて
必ず此処に戻ってくるよ
刻々と時間は過ぎ
ビルも君へのこの気持ちも
大きくなっていったけど
やっぱり僕は決められない
ある日僕の旅の途中
人が大地に足をつけて
大空にその手を伸ばす
そんな光景に出会した
何をしているのですか？
僕は思わず聞いてみた
彼女は優しく微笑んで
元に戻してるとだけ言った
もっと高くもっと高く
手を伸ばす彼女は
もっと高くもっと高く
建っていくビルに見えた
なるほどそれじゃビルは
大地と人と大空を切り離す為じゃなく
離れてしまった二つを
繋ぎ止めていたかったから
僕のやりたい事が見えた
も少し彼女を見ていたい
もしかしたらこの僕も
役にたてるかもしれない
落ちてしまわないで砂よ
流れていってしまわないで
僕は君の砂時計が
時を刻んで終うまでに
やりたい悪足掻きがある
力いっぱい走ってった
髪も何も気にせず
お願い
あの場所まで無事に間に合って
君が待っているあの場所
着いた頃には汗だくで
かなりしんどかったけれど
僕にはやりたい事がある
嬉しそうに微笑む君を
見て僕は思いがけず
後ろをおもむろに振り返り
また高くなるビルを見た
そして僕は前を見て
砂が少しだけ残っている
砂時計を逆さに
しながら君にこういった
ごめんね君が手を
伸ばす僕はまだ幼くて
この時計の半分じゃ
まだ僕は足りてない
そういったのと同時に
僕はまた駆け出す
泣きそうな君を
気にかけないわけじゃないけど
君の涙をみたら僕は
しなきゃいけない事を
見失いそうで怖かった
大丈夫今度はきっと
必ず此処に戻ってくるよ
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